人生で死ぬまでにもう一度同じ景色が見れるのなら、私はこの景色が見たい。
人生で見た景色でこれほど幻想的だった景色はない。
南米ペルーとボリビアの国境にあるチチカカ湖。古くこの地に栄え、後にスペインによって滅ぼされてしまったインカ帝国は、「太陽神がインカの初代皇帝をこの湖から誕生させた」という言い伝えがありました。そのためか、チチカカ湖の湖畔には「太陽の島」「月の島」といった、伝説の名前が付いた島がいくつかあります。実際に今もこの島々や残された遺跡は観光地として訪れることができます。
昼間のチチカカ湖の様子。プーノという街周辺の風景ですが、写真の通りところどころに史跡が残されています。
したがって、このチチカカ湖はインカ帝国からすれば伝説に関連する由緒ある湖。この湖にはウロス島という葦でできた島が存在し、その島の上で生活する先住民の様子に触れることができたり、宿泊することができるため、旅人しては割と有名で、チチカカ湖に訪れる人は少なくありません。
とはいえ、実際このチチカカ湖に訪れると、「なんで太陽の島なんだ?」と思うような雰囲気で、とても標高が高いことが特徴なくらいで見晴らしの良い湖くらいにしか最初は感じなかったのです。まあ標高高いだけで、太陽に近いからそう感じたんだろうな~とか思っていました。
ちなみにここ、なんと富士山より高いところにあります。標高約3800m!!
なんで、まあ息が切れる・・・w
というわけで、チチカカ湖の観光を終えて、早朝(確か4時くらい)にコパカバーナというペルーとの国境沿いにあるボリビアの小さな街からラパスというボリビアの首都に移動しようとしていたとき。眠いなあ~朝早すぎだろ~zzzと思っていた私を待っていたのは、黄金の太陽・湖と神秘的な紫雲の空でした。
写真ではわかりませんが湖面もすべて黄金に反射して光っていました。むしろ写真を見て湖面が黄金でないことに驚いたくらい。
真っ暗な夜が徐々に濃い紫色になってきたなあ~と思ったら湖畔に浮かんでくる黄金。
黄金が徐々に湖面から登り、あたりが濃い紫~紫になり、そして青くなってくるのです。
太陽が昇ることでこんなに色が生み出せるとは・・・。
絶景かな、絶景かな。
この時、私は感じました。
そうか、ここに神が舞い降りたと人々は考えたんじゃないかと。
おそらく昔の方は、ここまで幻想的な紫雲の空に、黄金を生み出すことができるのは太陽だけではなく、神の仕業だと考えたのかもしれない・・・そう思うと震えるほど感動しました。とにかくずっと見入っていた記憶があります。
ここまで美しい朝焼けが見れたのは、たまたまなのか、それともいつもそうなのかはわかりません。なぜなら、ガイドブックや体験記を見ても、この場所からの朝焼けが素晴らしかったという人があまりいらっしゃらないのです。とはいえ、一緒に移動していた男性の旅人の方が
「うおおおなんだこれぇええマチュピチュより全然すげええええ( ;∀;)」
と泣いて感動していたので、私だけが感動したわけではないと思うのです。なので何らかの環境が重なって生じたものだったのかもしれません。
しかし。
現地の方はどうかというと・・・。
「何?きれい?ああキレイよそら神様の降りる場所だからね。早く進みなさい!バス出発するぞ!」
というようなノリで、この景色に驚いていないのです!ということはこの景色は、2月ごろの朝4~5時ごろ、天気次第で良く見えるのかもしれません。
にしても美しい、見たことも、考えたこともなかったような色使いの景色。写真におさめられなかったのは、神の仕業なのではないかと思うようなamazingな景色でした。本当に写真で伝えられないのが残念。
ちなみに、この写真に写っている小舟に乗って湖を渡りますwなので船からもこの景色を眺めることができる上に、自分が黄金の上にいるような神秘的な体験ができます。
この景色、もう一度見たいなあ・・・。
これが私の絶景世界一です。
とはいえ、絶景=旅先で良かった場所というわけではないのが旅の醍醐味。その時のタイミングってとても大事ですよね。
皆さんも、世界の自分だけの絶景、見つけてみてください。
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日本からのアクセス:
日本からペルーのクスコまで米国あるいはカナダを経由して丸1日以上要する。
ペルーのクスコからチチカカ湖ツアーの拠点となるプーノまで所要7~8時間。
プーノからボリビアとの国境を越えたあたりにあるコパカバーナという小さな街まで所要4~5時間。
そしてこの風景の場所まで、そこからバスで約30分。要するにムチャクチャ遠い・・・
[…] チチカカ湖の朝焼け […]