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世界の絶景③ 世界遺産 サナア旧市街

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アラビア半島の南側に位置する、イスラム教の国であり、非常に古くから交易で栄えた地域として長い歴史を持つのがイエメンです。世界的にその名を知られているモカコーヒーの「モカ」は、実はイエメンの港町の名前から来ています。実際エチオピアにあったコーヒーをアラブの商人たちが世界に輸出したのがコーヒーの原点だとされているらしい。知らんけど。ちなみにカフェモカはモカコーヒーとは関係ありません。

そんなイエメンの首都サナアは、なんと世界最古の町の1つとされ、言い伝えが本当であれば、「ノアの箱舟」で有名なノアの息子、セムが建設した町として知られています。約1000年もの間、街の形や雰囲気は大きく変わらないといわれており、アラビアンナイトの世界にタイムスリップしたのではないかと思わせるような、21世紀とは思えないような光景が残されています。




 

 

 

サナアの正門。この先が数百年以上ほぼ変わらないとされている街です。本当に映画・アラジンの世界に入ってきたかのよう。一歩入って中を歩くと、コーヒーや香辛料・ロバなども売られていて、日常生活に必要なものが所狭しと並んでいます。そんなところに隣接して、日干しレンガでできた住宅(まるでビル!)が所狭しとあるわけです。

 

 

サナアの特徴は、とても長細く高い建物。建物が7階建てとか結構普通にあって、ホテルも高かったような・・・。荷物はこんだりするのが大変でした。街歩きがとても楽しかった・・・。なんか旧市街の中に突然ラクダとかいるし。上の写真もセピアみたいに見えますが、カラー写真です。

ディズニーのアラジンをご覧になった方はわかるかもしれませんが、主人公のアラジンが冒頭のシーンで守備兵のようなものたちに追いかけられて、相棒の猿アブーとともに街中を飛び回り逃げるシーンがあります。あのシーンの街並みにような雰囲気がそのまま残されている・・・それが私のサナアの感想です。

 

サナアはその歴史から、インドやアラビアの交易地として栄えた場所でありますが、同時にその後の歴史から敬虔なイスラム教の国でもあります。したがって、イスラム教の影響が強く出ており、それは建物だけでなく文化にも表れています。したがって女性はこのようなニカーブと呼ばれる、目以外を基本隠す服装をしているのが特徴的です。

世界中でこういった女性に服装を強要するような文化は差別であるとして批判の対象になっているのが現状ですが、イエメンではこれ、とっても涼しくて過ごしやすいんだそうで。ちなみにこれ着てるのうちの嫁wwwイエメンにいるときはこれ着て旅してましたね。

また特徴的なのはジャンビーアと呼ばれる、短剣を必ず身に着けていること。成人男性はほぼみんなつけていました。昔は本当にこれで争ったそうですが、現在はお祭りの時の踊りの際に使用する祭具としての役割や、装飾品としての役割が大きいそう。

 

腰にベルトをして、おなかにつけるのがジャンビーア。街中でも皆ジャンビーア身に着けてます。写真の通り、左の子はジャンビーアをつけていますが、右の男の子はジャンビーアを付けていません。一人前の男性として認められないとジャンビーアを付ける資格はないらしいですが、いつのタイミングで付けるのかどうかは忘れてしまった・・・。

ちなみにこのジャンビーアを含めた民族衣装、買って日本に持ち帰りました!ただ、大きなナイフと考えると銃刀法違反にも引っかかるらしく、「装飾品です!」関西空港の税関とおまわりさんのオジサンに言い張った記憶があります笑。おとがめなしでしたが、持ち帰るときは気を付けてください。今はイエメンに行くのは難しいですが、周辺国では買えるのかなあ?




この写真で何本か見えるとても高い塔のようなものは、「ミナレット」と呼ばれるいわばモスク(教会)に付属する放送塔のようなもの。アザーンと呼ばれる、イスラム教徒にとって大切な礼拝の時間を知らせる役割を果たしていて、モスクに付属しています。またこのミナレットも家も、建物すべてがレンガの色になっていることが美しい。

 

サナア旧市街は、所狭しと日干しレンガでビルばかり乱立されているような形で存在していますが、大体の建物に特徴があって、入口がとても低く作られていることと、最上階がほぼ必ずパーティルームみたいになっていることです。入口が低いことには理由があり、なんとかつての戦争時の名残りで、

 

「入口を狭く小さくすることで、屈みこんで入ってきたやつの首をはねることができたから」

 

らしいです・・・ひえええ。

 

い、入口は怖いのに、なんで最上階はパーティルームなんじゃい・・・という突っ込みは置いておいて、そのパーティルームは何をするところかというと、「カート」と呼ばれる噛みたばこを楽しむ専用のお部屋( ゚Д゚)

 

これがカート。イスラム教の世界ではアルコールが固く禁じられているため、このカートを嗜好品として楽しんでいることが多いです。噛むと非常に弱い覚醒効果があるらしいですが、お酒やたばこに比べるとほぼ何にも感じません。アルコールではないため、アルコールアレルギーとかお酒が苦手な方でも楽しむことはできると思います。ちなみに別においしいわけではなく、顎が疲れます・・・。これを噛んで何時間もおしゃべりするわけです。それがイエメンの文化。

ちなみに大麻のような効果はなく、非常に弱いのでお酒のほうがよっぽど危ないくらいの認識で大丈夫です。イエメン以外でも嗜好品として使われている地域もあるようです。

 

日本とはかけ離れた文化、イスラム教の雰囲気、築1000年の建物の数々。何百年も続き、昔とほとんど変わらない光景がそこにはあり、タイムスリップしたかのような素晴らしい体験でした。ディズニー映画「アラジン」の世界を見事に体現している素晴らしい世界。まさに「A whole new world」、全く新しい世界でした。

世界広しといえど、こういった体験はここでしかできない、貴重なものだったのですが、残念ながら内戦中で訪れることは難しくなってしまいました。あの時に会った彼らは、元気なのかなあ( ;∀;)

 

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日本からのアクセス:

現在サナアのあるイエメンは内戦中であるため、渡航することは極めて危険であり、おすすめいたしません。

 

 




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 旅人、元バックパッカー。内科医。18歳の時に約10か月ほどかけて世界一周を経験。西回りに世界を駆け巡り、その後も休みがあれば旅を続け、今まで訪れた国はだいたい60か国くらい。旅で出会った日本人女性と結婚し、妻と子供2人の4人家族。

今まで1人旅・カップル旅を経て、家族旅行するようになっても世界中のどこへでも行く旅好き家族に。

「子供がいるからそこへは行けない」ということがないわけではないけれど、子供たちのためにも、子供たちのためになるのであれば、どこへでも行きたい、世界一周旅行でも行きたいと妄想し続けるアラフォー。まずの目標は「50歳でもう一度妻と世界一周する」。

夢は、世界のすべてをこの目でみること・世界の広さや美しさを子供に、そして世界に広めること。

今の充実した生活の原点を作り出したのが自分にとっては旅だった。見るものすべてが新しかったあの旅の感動は忘れられない。

 

2020年末をめどにアジア某国に家族で移住予定。旅の話とともに、移住の話もお伝えしていこうと思います。

子連れ旅行のことを中心に、役に立てたらうれしくおもいます。

 

Instagram:アイジュ




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