m3.com22回目から数回分の連載は、旅のことから少し外れますが、私自身が来年に予定している海外移住の件についての記事が続きます。
したがってまとめて記載するかどうか悩んだのですが、ひとまず連載と同じく3回に分けてご紹介しようと思います。
読みにくいと思ったらまとめていこうかと思います。
※お断りしておかなくてはならないこととして、今回の海外移住に関して、海外移住先の病院についての詳細はお話しできないことをご容赦ください。なぜなら、まだ細かなことまで決定しておらず、個人情報というよりは法人情報なども流出しかねない、それくらい初期構想からかかわっている案件であるからです。いつかお話しできる段階になったら、またその内容を連載でお伝えしていきたいと思います。
日本は故郷、住むのは世界中どこでもいい
私は世界中を放浪して、世界の良さも悪さも、少しではありますが見ることができ、日本の良さも悪さも、さらに感じることができるようになりました。
また、旅仲間と結婚したこともあり、「住む場所は日本でも海外でもどこでも構わない」という考え方が根底にできています。
人にその話をすると「さすがですね先生~」というようなことを言われるのですが、私たち夫婦にとっては、日本は「いつでも帰ってくることのできる故郷」であり、別に日本に住むことだけにこだわり続ける理由はない、というのが本音なのです。
言葉の問題や文化の問題など、気になることは確かにあるかもしれませんが、言葉なんていずれ慣れていくものですし、治安の悪さ・子どもを含めた家族への悪影響があるような場所をのぞき、外国のどこかで生活することは、私たち夫婦にはほぼ抵抗がありません。
とはいえ、日本で医師をやっていても楽しいですし忙しすぎるのが難点ではあるものの、特に外国に移住することは意識せずに10年以上やってきました。ところが昨年その考えが大きく変わる出来事がありました。それは母の死でした。
自分の人生があと20年しかないとしたら
もともと私の母はがんのために闘病中ではありました。昨年の初めに大きな転移が見つかり、予後は相当厳しいことがわかり、それから半年の緩和ケアの末に亡くなりました。母は、20代前半で私を産み育ててくれたため若く、残念なことに還暦を迎える前に他界したのです。
母親というのは、多くの方にとって常に自分の人生の味方である、かけがえのない存在であるとおもいます。その母が亡くなったという事実も、私にとっては強烈な出来事でしたが、何よりも子どものことを常に考えてくれる良き母であったために、その喪失感は想像以上に大きくありました。
まさかこんなにも若くして亡くなるとは思っていませんでしたので、自分の娘(私の妹)の花嫁姿も見ず、孫(私の娘たち)が小学生となった姿も見ることなく他界したのはかなりの衝撃でした。「早く娘の花嫁姿や孫のランドセル姿が見たい!」と話していた母が、その願いをかなえることなくこの世を去ったことで、私の頭の中で「母と同じ年齢で亡くなるとしたら、自分の人生があと20年程度で終わるかもしれない…」という考えがよぎってしまったのです。
もたもたしている場合ではないという焦りも多少ありましたが、それよりも、あと20年で自分や妻・家族のために何ができるか・・・と考えたとき、やはり自由になるべきなのかなと思ってしまったのです。
自分にとっての後悔のない人生が見え転職を考えはじめる
「今日人生が終わっても、後悔のないように生きるべきだ」とよく言われます。後悔のないように気を付けていても、あと何年後かに自分が亡くなってしまうことを改めて想像するのはなかなか難しいと思います。しかし私は母の死をきっかけに、それをはじめて意識してしまったのです。
もちろん母親が若くして亡くなったからといって、私も早く亡くなるわけではありません。そうは言っても、少なくともその覚悟はした方がよいかもしれない…と本気で悩みました。
そこで改めて考えてみると、家族ともっと幸せをかみしめたいこと、旅人としてまだまだ行きたいところがあること、この2つがやはり私の根本であると再認識しました。そのために、「今のこの忙しい日常を変えないとダメだ!」と固い決心をしました。仕事もがんばってきましたが、「もう少し仕事から解放されて、より自由に生きてみようかな」と、思ってしまったのです。
この時の決心は、単に勤務先病院を辞めて転職するという枠組みで考えていて、一気に海外に目を向けるというわけではなく、まだ、外国に行こうとは一切考えていなかったのですが…。
まとめ
人生の大きな転機を迎えた私は、妻とも相談し、職場を辞めて新しい環境に移りたいと熱望するようになります。退職するのは簡単でしょうが、その先はどうしようかということも考えるようになりました。もっと挑戦的なことも自由にやってみたいけれど、どうするかと悩んでいた私は、ひょんなことからあるお誘いをいただきます。それは…。次回はその続きをお話しします。
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