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旅~travel~

旅好きな子に育てるには?~m3連載13回目~

投稿日:2019-08-31 更新日:

早いもので、もう連載が13回目になりました。

今回も転載してみます。

ここの所忙しかったため、単なる転載になってしまっていますがご容赦ください。

 




 

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イメージが先行している?「旅育」という言葉の罠

「旅育」という言葉を、皆様はご存知でしょうか?私の解釈では、旅によって子どもたちに非日常的な環境や経験を与え、子どもたちの教育や成長に役立てようとするものが、旅育だと考えています。人によって多少解釈が違うかもしれませんが、旅は教育面に良い影響をもたらすという考えがベースにあることは、間違いないと思います。

私は旅育に対して非常に興味を持っています。なぜなら、私自身が18歳で世界中を放浪し、そこで見たこと・感じたこと・思ったことが、自分の人格形成に大きく作用したと考えているからです。私の人生に良い意味で大きな影響を与えた「旅」は、子どもの人格形成にも良い影響を与えてくれるのではないかと期待しています。

とはいえ、旅と教育の関係についての学術的なエビデンスは非常に乏しいといわれています。「旅はおそらく教育に良い影響を与えそうだ」「幼いころから外国の文化に触れるのは良いことだろう」という、ありがちなバイアスが強く作用しているとうに感じています。

旅の経験が必ずしも子どもにとってプラスに働くとは限らないと思っています。

写真

タンザニアのザンジバルにて。ホテルで会ったオランダ人のお友達と遊ぶ娘 旅先での出会いは子どもにも良さそう

 

 

 

「かわいい子には旅をさせよ」は絶対か?

私自身、旅は万人がすると良いものだと思っていますが、万人がすべきものとは思っていません。外国でもし嫌なことを経験したり、怖い思いをしたりしたら、将来も異文化との触れ合いを拒絶してしまうことになりかねません。旅によって外国への悪いイメージが植え付けられれば、世界を広げ、自分を再認識するという企みは、もろくも崩れてしまいます。

そう思っていたある日、ある先生からこう言われました。

「先生旅好きなんですね。私は子どものころ親に連れて行かされていた旅行、大嫌いだったんですよねぇ。」

その先生は世界中の色々な国へ連れて行ってもらったそうですが、「行かされていた」という発言からもわかるように、旅行に対して相当な嫌悪感があったようです。大きな論文を何本も書いている非常に優秀な先生でしたが、「両親の影響で、今でも外国が大嫌い。留学もしたくない」のが本音だともらしていました。

この話を伺った時、とても優秀な方が世界へ羽ばたく機会を自発的に失ってしまっていることが、もったいなく思えました。

そして余計なお世話かもしれませんが、自分の子どもたちには外国嫌い、旅嫌いにはさせたくないと強く思ったのです。

そこで私は考えました。

「まずは旅好きの子どもになるように育てなければ」と。

 

 

アイジュ流 旅好きな子どもの育て方

私たち夫婦は根っからの旅人です。したがって自分の子どもたちにも旅を好きになってほしいと願っています。旅育を子供たちにしてあげたいと思ってはいますが、旅育を行うよりも、まずは子どもたちが旅嫌いにならないことが一番だと考えたのです。

そこで、旅に出る時には「特別な体験ができる」「パパたちもめっちゃ旅が楽しい」「アイスクリームが食べ放題」など、子供たちに旅は特別に楽しいということを印象付けていくことを心掛けるようにしました。(洗脳ともいう!?)旅を通じた教育を行うのは、そのあとでも良いかなと思ったのです。

この作戦によって、子どもたちは旅の中で今まで見たことがない経験に出会った時も、積極的に興味を持ってくれるようになりました。今では、「今度の旅行はどこ行くの!?何泊するの!?」と満面の笑みで迫ってきてくれます。

例えば、現在はアフリカ旅行中なのですが、子どもたちはケニアがどこにあるかを、地球儀や地図で出発前に自分で探していました。新しい体験の楽しさを、知らず知らずのうちに体感してくれているようです。サファリをするにあたっても、私すら知らない動物の豆知識などを、図鑑で学んだりもしていました。

写真

実際にアフリカ旅行に際して娘が利用し、作成したケニアを探る試み

 

まとめと次回予告

「旅育」に興味をお持ちの先生方がいらっしゃいましたら、まずは先生方ご自身が旅に慣れること、旅を楽しむことを心掛けていただきたいと思います。また、お子さん方に対しても教育であることを考えるよりも、旅そのものを楽しみ、好きになることを意識してみてはいかがでしょうか?あくまで私たち夫婦の私見ではありますが、ご参考になれば幸いです。

次回は、実際に子どもたちを海外に連れて行って、この体験はさせてよかったと心から思えることについて、ご紹介したいと思います。

 

【参考文献】
1) 森下晶美, 『“旅育”の現状と定義を考える』日本国際観光学会論文集(第20号)March 2013, P49-54.
2) 旅学Tabigakuの意味.UTS国際教育センターHP

 

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 旅人、元バックパッカー。内科医。18歳の時に約10か月ほどかけて世界一周を経験。西回りに世界を駆け巡り、その後も休みがあれば旅を続け、今まで訪れた国はだいたい60か国くらい。旅で出会った日本人女性と結婚し、妻と子供2人の4人家族。

今まで1人旅・カップル旅を経て、家族旅行するようになっても世界中のどこへでも行く旅好き家族に。

「子供がいるからそこへは行けない」ということがないわけではないけれど、子供たちのためにも、子供たちのためになるのであれば、どこへでも行きたい、世界一周旅行でも行きたいと妄想し続けるアラフォー。まずの目標は「50歳でもう一度妻と世界一周する」。

夢は、世界のすべてをこの目でみること・世界の広さや美しさを子供に、そして世界に広めること。

今の充実した生活の原点を作り出したのが自分にとっては旅だった。見るものすべてが新しかったあの旅の感動は忘れられない。

 

2020年末をめどにアジア某国に家族で移住予定。旅の話とともに、移住の話もお伝えしていこうと思います。

子連れ旅行のことを中心に、役に立てたらうれしくおもいます。

 

Instagram:アイジュ




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